ふとテレビをつけますと、オリンピック特番に中畑清さんが出演していました。
中畑氏といえば、巨人の中心打者として活躍した後、2004年のアテネオリンピックにてヘッド兼打撃コーチを務め、野球日本代表を銅メダルへ導いた人物です。
同時期に監督を務めた「ミスター」の愛称で知られる長嶋茂雄について振り返り、「(彼の)思いが人と違うからすごかった」と評し、選手時代の天覧試合でサヨナラホームランを打ったエピソードを語ります。
そこには「思考の現実化」のすごさを再確認する逸話がありました。
手持ちのツールで「未来」を描く
ここでの天覧試合は、1959年に後楽園球場で行われた巨人VS阪神の試合を指します。
昭和天皇並びに香淳皇后がバックネット裏貴賓席に来場され、試合の様子をご覧になりました。それまで相撲や武道への天覧はありましたが、野球の試合は初めてということで、関係者は皆緊張のただ中にあったといいます。
そんな中、長嶋氏はあることを行いました。
手持ちの新聞の一面に「長嶋茂雄 天覧試合でサヨナラホームラン」と大きな字で書いたのです。
そしてその試合で、彼は本当にサヨナラホームランを打ちました。
天覧試合というプレッシャーの中、巨人は4-4の同点で9回裏を迎え、天皇の退出時刻もさし迫る中での出来事でした。

中畑氏は番組で「そこまでする人はなかなかいない」と言っていましたが、私は逆に「そこまでやったからできた」のだと思いました。
思考の現実化を知っていた?
新聞への書き込みはイメージトレーニングの一環でした。頭の中で想像するだけでなく、視覚の情報から脳に強烈なイメージを植え付けたのです。
しかも「サヨナラホームラン」は、ただ点を重ねるだけでは実現しません。宿敵である阪神との試合を繰り返し鮮明にイメージし、導かれた答えだったのではないかと思います。
長嶋氏が「思考の現実化」という概念を知っていたのかはわかりません。知らなかったとしても、それを本能的にわかって日頃から実践できていたとすれば、彼の輝かしい経歴にも納得がいきます。
一般人のためのビジョンボード
何度も引き合いに出している「思考の現実化」ですが、もとはナポレオン・ヒルが数々の成功者から話を聞いてたどり着いた結論です。
しかし、その本を読んで実践しよう!と思っても、結果が出なかった人はたくさんいると思います。私もその一人でした。
最近、うまくいかない理由がわかりました。
私のような一般人は、頭の中でのイメージができないからです。
そこでミスターがとった、見える形で新聞に書き込むというような行動は、頭の中で具体的にイメージすることが難しい私たちにもできる方法とも言えます。
それをさらにつきつめたのが「ビジョンボード」です。
思考の現実化とはそもそもどういうことか?ビジョンボードとは一体何なのか?それらに関しては、別の記事で詳しく書いていこうと思います。
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