最近大ヒットしたものといえば、何を思い浮かべますか?
多くの方は、『鬼滅の刃』と答えるのではないでしょうか。
劇場版の「無限列車編」は、異例のスピードで興行収入300億円を突破しました。

それぞれの時代にヒット作というものがありますが、そこにいたるまでのプロセスは少しずつ変わってきています。
「商品」から「作品」が流行る時代へ
好みにあった「作品」が選ばれ、広まっていく
これまでは、市場を調べニーズに合わせて作られた「商品」が、多くの人に受け入れられてきました。
「こういうものが売れるだろう」「これが欲しいんだろう」という思いから生まれるものが「商品」です。
対して「作品」は、「自分が作りたいと思ったもの」です。マーケットを意識して作られたものではありません。
昔はインターネットも発達しておらず、消費者も自分の手の届く限られた範囲でコンテンツを選ぶしかありませんでした。言いかえれば、与えられるのを待っている状態ですね。

しかし今は、欲しいものを自ら探し求めていく時代です。
さらにはこれまで一部のメディアの役割であった「拡散」が、個人レベルでできるようになりました。拡散し「共感」を得ることも、コンテンツを楽しむひとつの要素となりました。
希代のヒットメーカーは「大衆のうちの1人」

数々のヒットを生んだ作詞家の秋元康氏は、マーケティングを一切行わず、「自分が作りたいもの」を世に送り出しています。
見えない大衆に向けて「こういうのがウケるんだろうな」と思って何かを作るのではなく、大衆の一人でもある自分が面白いと思うものを作ろう
放送作家をしていた30代のころ、自分の番組づくりに驕りを感じ、こう決心したそうです。
彼がプロデュースした『AKB48』も、最初は色々な人に反対されたんだとか……。
しかし彼は「成長過程のみえるアイドルって面白そうだな」という思いを貫きました。
その結果、専用劇場は口コミで広がって満員となり、やがてAKB48は国民的アイドルへと成長していきました。
「作品」ありきのマーケティング
同じく、「作品」(自分が作りたいと思うもの)にこだわっている人に、西野亮廣氏がいます。
現在映画も公開されている著作『えんとつ町のプペル』は、絵本としては70万部を超えるベストセラーとなりました。

しかし、彼は秋元氏のように上手くはいきませんでした。(やはり秋元氏には天性の才能があるのでしょう)

以前にも彼の手掛けた「作品」はありますが、そちらのほうはあまり話題になっていません。
プペルとこれまでの著作との違いは、マーケティングの手法を取り入れたことにあります。
ただしそれはあくまで「作品」ありきのことであり、「商品」づくりとは全く異なるものです。
「作品+マーケティング」という方法を使えば、秋元氏ほどの才能を持たずとも、自分がつくりたい「作品」でヒットを生み出すことは可能だと教えてくれました。
そしてこの手法は、今後ますます広がっていくと考えられます。
時代の後押し
冒頭で触れた『鬼滅の刃』のヒットには、様々な要因があると思います。
ひとつは「コロナ禍」です。人々が自宅で過ごすことが多くなった中、動画配信サービスなどで気軽に視聴できる環境が整っていたことが挙げられます。
もうひとつはやはり「作品」づくりへのこだわりです。
鬼滅が連載されている週刊少年ジャンプでは、人気作は連載を引きのばす傾向がありました。
しかし、アニメや映画がヒットして人気絶頂の中、物語は幕を下ろしたのです。
出版社側にも、お金を生む作品を終わらせることに反対する人もいたでしょう。
市場にあわせることなく、「作者が本当に描きたかったもの」だけを届けたことが、時代の後押しを受けたのではないかと思います。
このように、いろいろな観点から総合的に情報を分析していくのが、7次元データアナリストです。
これからの情報化時代には必要となるこのスキルは、コツさえつかめば誰でも手に入れることができます。
7次元データアナリストとして活動するまでの経緯やスキル取得のコツなど、文章で説明するのは難しいので、私が開催するオンラインサロンで詳しくお話ししたいと思います。
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